歩き出した友人たちへ


たくさんの思い出と君たちの存在に、感謝を。

☕️

☆『日の暮』

真っ赤に染まった空
真っ赤に染まった海
12月の午後6時
窓から見える夕陽は美しい
ゆっくりと夕陽が沈む
あたりはやけに静かだ
僕は静かに目を閉じた

☆『鈴蘭』

真白なベールに包まれて、君は歩いてくる。
赤い絨毯の上を、そっと歩いてくる。
まるで、天の使いみたいだった。
教会の外には、君のように真白なスズランの花畑が広がっていて。
この白を僕の色に染めたいのをぐっとこらえて、君をぎゅっと抱きしめた。

☆『シオンの花』

熱く。甘く。ほろ苦く。
季節が移ろい染まっていく。
珈琲を煎れ窓を開ける。
風に乗って楓の葉がひらひらと落ちてくる。
ひと口含んだ珈琲は苦かった。
きっとこの味を生涯忘れることができないのだろう。
僕はシオンの花のように。


☆『見返り』

僕はヘタレだし、生意気だし、弱いかもしれない。
でも僕は君の声が大好きで、君の姿が大好きで、君のことを愛してるんだ。
だから。
だからきみも、僕のこと
アイシテルヨネ?

👍🏻

☆『届かない』

たとえ雲がかかっていても、雨が降っていても
月は、綺麗です。
見えなくたって心にはいつも月が浮かんでいます。
青白く光る、美しい月が浮かんでいます。
触れたくて手を伸ばしても、月には届きません。
38万kmの距離が私を拒みます。

今日も、月が綺麗です。

☆『夕化粧』

午後4時、空が朱く染まった。
僕は深呼吸をして、川原を眺めていた。
心の内にあるこの感情は、本当にあっているのだろうか。
決心がつかない僕は、ただ逃げているだけだ。
白粉花が、人目を避けるように花開いていた。